絶対温度とは~使う理由とシャルルの法則との関係~

難易度:★☆☆☆
頻出度:★★★★

今回は理系の様々な学問・分野で登場する最重要単位の1つ、絶対温度ケルビン」について解説します。

セルシウス温度との関係などの基本的な事項はもちろん、シャルルの法則との絡みなど、少し別の角度からの解説も行います。

絶対温度についてはこの記事を読んでいただければ絶対大丈夫ですので、 是非最後までお付き合いください。

スポンサーリンク

セルシウス温度

普段私たちが使っている温度はセルシウス温度と呼ばれます。

セルシウス温度の単位をセルシウス度(セ氏度、摂氏度)と言い、記号 [](ドシー)で表します。

セルシウス温度では、1気圧(1 atm)における水の氷点を0℃、沸点を100℃とし、その間を100等分して目盛りを定めています。

私たちが慣れ親しんでいる普通の温度なので、難しく考える必要はありません!

絶対温度

一方、特に熱力学分野などで使用される温度が絶対温度です。

絶対温度の単位はケルビンで、記号 [K] で表します。

絶対温度の導入された理由や意味については後述します。

絶対温度とセルシウス温度の関係

絶対温度 [K] もセルシウス温度 [℃] も目盛りの間隔は同じですが、273.15 のずれがあります。

つまり、次の関係式が成り立ちます。

[K]と[℃]の関係

絶対温度 [K] = セルシウス温度 [℃] + 273.15

高校物理・化学の範囲では、両者の差は「273」と覚えておけば十分でしょう。

絶対温度の何が特別なの?

ではいよいよ絶対温度の意味について説明していきます。

絶対温度が導入された経緯を知っていただければ、その意味も使われる理由もお分かりいただけることでしょう。

温度には下限がある?

実は熱力学上考えられる温度には下限があります。

つまり最低温度が存在するのです。

この最低温度において理想気体は体積が0となります。

このことを実験で発見したのがフランスの物理学者シャルルです。

シャルルの法則

シャルルは実験で次のことを発見しました。

定圧下の一定量の理想気体について、1℃の温度上昇につき、その体積は0℃のときの体積の 1/273.15 ずつ増加する。

これを式にして、縦軸を体積、横軸を温度でグラフにすると、次の図のようになります。

直線が得られますよね。

シャルルの法則から絶対温度が導入される流れの説明図

横軸の切片に注目してください(または式中の t に -273.15℃ を代入してみてください)。

-273.15℃で理想気体の体積は0となることがわかります。

これが先ほど言った最低温度で、いわゆる絶対零度です。

絶対零度ではすべての熱振動が止まります。

さて、温度に下限があるなら、それを基準にとらない手はないですよね。

ということで、-273.15℃ を基準である 0 K とし、絶対温度 [K] は定められました

前述の絶対温度とセルシウス温度の関係式はこのようにしてつくられたのです。

理想気体が従う重要法則であるシャルルの法則から導き出されたのが絶対温度!
気体の法則を議論する上で、絶対温度がセルシウス温度よりも便利なのは明らかですよね。

【補足】なんで「絶対」?

ちなみに理系科目で「絶対」と名が付くと、しばしばそれは「負の値がない」つまり「0以上」を意味します。

(数学で習う「絶対値」を思い出してください。)

前述のとおり、最低温度を 0 K と設定したので、絶対温度に負の値はありません

この意味で「絶対」という名前が付いています。

絶対温度のまとめ

最後にまとめです。

いろいろと説明してきましたが、問題を解く上では [K] と [℃] の関係式を押さえておくことが何よりも重要です。

ということでいつも通り単語カードにまとめておきます。

絶対温度(ケルビン)のポイントまとめ(1)

絶対温度(ケルビン)のポイントまとめ(2)

今回は例題演習はお休みで以上となります。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

次回は本記事でも登場したシャルルの法則も復習しつつ、ボイル・シャルルの法則を取り上げます。

次回も是非よろしくお願いします!