絶対値のついたグラフの描き方。折り返すのはどんなとき?

難易度:★☆☆☆
頻出度:★★☆☆

今回は絶対値のついたグラフの描き方を説明し、演習問題を解説したいと思います。

「絶対値は何となく嫌い」という方は多いのではないでしょうか。

たしかに場合分けは面倒ですが、コツコツ計算すれば必ず解けるのが絶対値です。

しかし絶対値のついた関数の式をグラフにするときは、裏ワザで場合分けを省略できる場合があります。

(この記事のカテゴリーは便宜的に二次関数としていますが、内容は二次関数に限ったものではありません。)

スポンサーリンク

絶対値のついたグラフの描き方のポイント

いつもは記事の最後にポイントのまとめをもってくるのですが、今回は最初に要点を紹介してしまいます。

絶対値のついた関数の式をグラフ化するときの方針は次のようにしましょう。

絶対値のついたグラフの描き方のまとめ(1)

絶対値のついたグラフの描き方のまとめ(2)

冒頭で「裏ワザがある」と書きましたが、基本は何と言っても場合分けです。

絶対値が複数ついていて複雑な関数の式でも、地道に場合分けすれば必ずグラフが描けます。

絶対値を見たらまずは場合分け、これがお約束です。

ただし関数の式「y = ~」の右辺全体に絶対値がかかっている場合、このときのみ絶対値内のグラフの y < 0 の部分( x軸 より下の部分)を x軸 に関して折り返すことで、絶対値のついたグラフを描くことができます。
これが裏ワザです。

(もちろん場合分けしてもOKです。)

何故かと言うと、右辺全体に絶対値がついているということは、それとイコールにある左辺、つまり y にも絶対値がついている、ということだからです。

絶対値がついていたら負の数を正の数にしますから、 y の負の数を正の数にする、つまり y < 0 の部分を折り返すことで簡単にグラフが描けるわけです。

問題に挑戦!

それでは以上の話を例題で確認します。

難しい問題ではありませんが、(1)と(2)のどちらで折り返しのワザが使えるか、考えてみてください。

絶対値のついたグラフに関する例題

<解答>

(1)は右辺全体に絶対値がついているので折り返しの裏ワザにより一瞬でグラフが描けます。

一方、(2)では右辺の一部に絶対値がついているので、折り返しの裏ワザは使えません。

絶対値の中身が 0 となる x を境に場合分けする必要があります。

下図の青色の部分が答えです。

絶対値のついたグラフに関する例題の解答

<メモ>
描けたグラフに自信がないときは、具体的な x の値を代入してみると良いでしょう。

ちなみに(1)で折り返す前のグラフを描くために、下図のように軽く下準備をしておくと良いでしょう。

グラフを描く際に押さえておきたい、x切片、y切片、そして頂点の座標を求めておきます。

与えられた因数分解の形では x切片 が分かり、それを展開すれば y切片 が分かります。

そして頂点の座標を求めるには平方完成をします。

また本問ではたまたま(2)で x < 1 の領域を折り返すことになるので、これらの情報が流用できます。

絶対値のついたグラフに関する例題の下準備

いかがだったでしょうか。

絶対値のついたグラフの問題はそれほど頻出ではありませんが、出題されると時間がかかるので後回しにしがちです。

テストでは裏ワザが使えるかどうかを1つの判断材料として所要時間を見極めると良いでしょう。

今回は短めですが以上となります。

最後まで読んでいただきありがとうございました!