重複組み合わせは「仕切り」の問題:いろいろなパターンを見て慣れよう!

難易度:★★★☆
頻出度:★☆☆☆

今回は「場合の数・確率」の分野から、苦手意識をもつ人が多い「重複組み合わせ」を取り上げます。

たしかに難しく見える問題が多いですが、一度解き方が理解できると、あとはスラスラどんどん問題が解けるようになります。

今回は例題をいつもより多めに用意しましたので、解き方を考えながら読み進めてみてください。

最後のまとめまでマスターしていただければ、重複組み合わせの基礎はバッチリだと思います。

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重複組み合わせとは?

重複組み合わせとは「異なる n 個のものから重複を許して r 個取る組み合わせ(ただし n と r に大小関係はない)」のことです。

・・・

・・・

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何のこっちゃねん!」という感じですよね。

正直なところ、このような説明文はあまり重要ではありません。

問題文で直接的に「これは重複を許す問題ですよー」などと教えてくれる問題はないからです。

<メモ>
重複組み合わせの公式として nHr がありますが、これまた使い勝手が悪い公式で、覚える必要はありません。

大事なのは問題文を読んだときに、「これはあの『仕切り』の問題だな。」と気付けるかどうかです。

「仕切り」を使うとはどういうことか、例題で解説していきます。

※例題1と2、3と4、5と6、がセットになっています。

例題1 一種類のものを配る(0もOK)

まずは最もシンプルな重複組み合わせの問題です。

1. 重複組み合わせの例題(みかんと仕切りを並べる)

1つの種類のものがいくつかあり、それを何人かに配ります。

まずは、もらわない人がいてもよい場合0 も OKの解き方を考えてみましょう。

1. 重複組み合わせの例題の解答(みかんと仕切りを並べる)

この解き方が定石です。

「配るものすべて」と「人数-1 個の仕切り」を1列に並べ、左から順に配っていきます。

こうすれば1個ももらわない人がいる場合(例えば上図の2つ目の例)も漏れなく数えることができますよね。

配るもの同士、仕切り同士はそれぞれ同じものですから、並べ方の計算には同じものを含む順列の公式を適用できます。

同じものを含む順列の公式については次の記事をご参照ください。非常に便利な使える公式です!

例題2 一種類のものを配る(0はNG)

例題1と少し設定が変わり、次は全員が少なくとも1個はもらいます0 は NG

2. 重複組み合わせの例題(みかんの間に仕切りを並べる)

2. 重複組み合わせの例題の解答(みかんの間に仕切りを並べる)

例題1で調べた場合の数のうち、「仕切り同士が隣り合う場合」や「仕切りが端にくる場合」は、もらえない人が出てくるので除外する必要があります。

といってもこれらの場合の数を漏れなく数えるのはけっこう大変なので、仕切りの扱いを少し変えます。

今度は仕切りを「配るもの同士の間に1個ずつ入れることを考えます。

こうすれば全員が必ず1個以上はもらえますよね。

計算としては、配るもの同士の間 n か所から r か所選んで r 個の仕切りを入れるので、nCr組み合わせの公式)が使えます。

例題3 たくさんの中から選ぶ(0もOK)

次はこんな問題です。

3. 重複組み合わせの例題(果物と仕切りを並べる)

重複組み合わせで最も有名な問題はこれかもしれません。

いくつかの種類のもの(なぜか果物の場合が多いです)がたくさんあり、その中から何個か選びます。

ポイントは、同じ種類を何個取っても、また選ばない種類があってもOK0 も OK)という点です。

4個選ぶということで、これくらいなら根性算で数えるのも十分有効です。

ですが、ここではもう少しスマートに解いてみます。

3. 重複組み合わせの例題の解答(果物と仕切りを並べる)

例題1・2と少し異なり、この手の問題では自分で 〇(並べるもの)を設定する必要があります。

そして「選ぶ個数分の 〇 」と「種類-1 個の仕切り」を1列に並べます。

計算は例題1と同様に同じものを含む順列の公式が使えます。

例題4 たくさんの中から選ぶ(0はNG)

次は例題3の類題で、どの種類も少なくとも1個は取ります0 は NG)。

4. 重複組み合わせの例題(果物の間に仕切りを並べる)

例題1から例題2の流れと同様で、今度は 〇 同士の間に仕切りを入れることを考えます。

4. 重複組み合わせの例題の解答(果物の間に仕切りを並べる)

たった3通りなので数える方が早いかもしれませんね。

(みかん2、りんご1、もも1)、(みかん1、りんご2、もも1)、(みかん1、りんご1、もも2)という具合に、どの果物を2個取るかで3通りというわけです。

例題5 0以上の整数の組(0もOK)

最後の2題は整数問題で、見かけ上はやっかいそうです。

が、これも重複組み合わせの考え方ですんなり解くことができます。

x、y、z は0以上の整数という点に注意してください(0もOK)。

5. 重複組み合わせの例題(0以上の整数 x,y,z の組)

10 個の 〇 を設定しましょう。

最後はやっぱり同じものを含む順列の公式の出番です。

5. 重複組み合わせの例題の解答(0以上の整数 x,y,z の組)

例題6 自然数の組(0はNG)

ダメ押しに x、y、z が自然数の場合も考えてみましょう。

6. 重複組み合わせの例題(自然数 x,y,z の組)

自然数は正の整数なので 0 は含まれません(0 は NG)。

もう解き方は大丈夫ですよね!

6. 重複組み合わせの例題の解答(自然数 x,y,z の組)

本質的な話

ここまで例題のセットを3つ見てきて、「全部同じ解き方じゃん!」と気付いていただけたでしょうか。

全くその通りで、すべて本質的には同じ問題です。

そう思えた時点で、もう「重複組み合わせ恐るるに足らず!」なのです。

<補足>

どのように本質的に同じか、簡単に説明します。

例題1と例題3を例題5に帰着させてみましょう。

(偶数題は対応する奇数題の「0 は NG」バージョンという点で共通です。)

<例題1について>

3人がもらうみかんの数を、それぞれ x、y、z と置けば、「x + y + z = 7(みかんの数)」となり、例題5と同じ問題になります。

<例題3について>

みかんの数を x、りんごの数を y、ももの数を z と置けば、「x + y + z = 4(選ぶ果物の総数)」となり、例題5と同じ問題になります。

まとめ

ここまで長々と解説してしまいましたが、つまるところ、次のようにまとめることができます。

重複組み合わせの基本的な考え方のまとめ(1)

重複組み合わせの基本的な考え方のまとめ(2)

この考え方を身に付けて活用&応用できるようになれば、重複組み合わせの問題はたいてい解けちゃいます。

重複組み合わせの問題は、問題文からいかにこれらのパターンに持ち込めるかが勝負なので、是非問題演習を重ねて習熟していただければと思います。

今回はここまでです。

お疲れさまでした。

長めの記事だったと思いますが、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました!