関係詞の非制限用法(継続用法)とは:訳し方と注意点(固有名詞、「, which」など)のまとめ

難易度:★★☆☆
頻出度:★★★☆

今回は関係詞の非制限用法(継続用法)について解説します。

難しそうな名前が付いていますがそれほど警戒する必要はありません。

非制限用法とは何か、どんな注意点があるのか、例文も使いながら詳しく解説していきます。

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制限用法と非制限用法

非制限用法(継続用法)は「カンマ(,)を付ける用法」と覚えている方も多いと思いますが、そもそもカンマを付けない普通の関係詞の用法は制限用法(限定用法)と呼ばれます。

カンマを付けない場合(制限用法)と付ける場合(非制限用法)で意味がどう変わるのか、次の2つの例文で説明します。

<制限用法の例文>
She has a son who lives in Kyoto.
彼女には京都に住んでいる息子が1人いる。

この場合、彼女に息子が何人いるのかはわかりません。

1人かもしれませんし、5人かもしれません。

あくまで(何人いるかわからない)息子の中から「京都に住んでいる」という条件をつけて(限定して)話をしています。

このように関係詞節が先行詞を説明して限定する、これが制限用法です。

<非制限用法の例文>
She has a son, who lives in Kyoto.
彼女には息子が1人いるが、彼は京都に住んでいる。

一方こちらの場合、はじめに息子の人数を1人と言い切って、その後関係代名詞節で補足説明しています。

意味的にカンマで一度文を切るイメージを持つと良いでしょう。

これが訳し方のポイントです。

このように非制限用法では関係詞節は先行詞を限定するのではなく、補足説明します。

非制限用法の注意点3つ

さて非制限用法には主に3つの注意点があります。

順に見ていきましょう。

固有名詞や唯一のものは非制限用法にする

先行詞が固有名詞唯一のもの(the earth、the sun など)の場合、基本的に非制限用法を用います。

次の2つの例文で説明します。

<制限用法の例文>
My son lives in the city which I love.
私の息子は私の愛する都市に住んでいる。

これはカンマがないので制限用法の文です。

the city が先行詞で、which I love が関係代名詞節です。

世界中に都市は無数にありますが、「私の愛する都市」という条件をつけることで(1つに)限定しています。

<非制限用法の例文>
My son lives in Kyoto, which I love.
私の息子は京都に住んでいるが、京都は私の愛する都市だ。

こちらはカンマがあるので非制限用法の文です。

この例文でカンマをとって制限用法にしてしまうと、たくさんある京都の中から「私の愛する京都」と限定することになってしまい不自然です。

このように固有名詞や唯一のものは制限用法で限定するのは不自然なので、補足説明する非制限用法の方が適しています。

「, which」は前文の内容を先行詞にできる

これが最も重要な項目です。

関係代名詞の which は非制限用法で使われると、先行詞として前文(カンマの前の部分)の内容をとることができます

次の例文でご確認ください。

<, which の例文>
She said she would go there by herself, which we opposed.
彼女はそこに一人で行くと言ったが、私たちはそれに反対した。

「私たちが反対した」内容、つまり先行詞は(直前の名詞 herself ではなく)前文の内容、つまり「彼女がそこに一人で行くこと」です。

この例文は比較的簡単ですが、一般に先行詞が単純な名詞ではなく前文の内容になっていると意味がとりづらくなります。

この用法はテストによく出るので、「, whichを見たら先行詞は何か、慎重に考えるように心がけましょう。

<補足>

関係代名詞の as も前文の内容を先行詞にとることがあります。

as is often the case with A」などの慣用表現で使われることが多いです。

次の記事で解説していますので是非併せてご確認ください。

「, that」は不可

これも非常に大事な注意点です。

関係代名詞の that は非制限用法では用いられません。

つまり「, thatという形は不可です。

ちなみに今回のテーマに限らず、英語で「, that」という形はありません。

なお関係代名詞の that については一から十まで次の記事で詳しくまとめています。

<メモ>
ここまで関係代名詞の例文ばかり出てきましたが、関係副詞の where と when も非制限用法をとることができます。
一方で、how と why は非制限用法では用いられません。

まとめ

ここまでの内容をいったんまとめておきましょう。

制限用法と非制限用法の違いと、非制限用法について特に大事な注意点3つを次のように単語カードにまとめておきました。

適宜参考にしてください。

関係詞の非制限用法(継続用法)の要点のまとめ(1)

関係詞の非制限用法(継続用法)の要点のまとめ(2)

問題に挑戦!

それでは最後に例題に挑戦です。

ちょっとした和訳問題をつくってみました。

問題

次の英文を訳せ。
She had a problem, which I noticed from her behavior.

<解答・解説>

, whichを見たら先行詞に要注意でした。

a problem の後に which の節がきていますが、a problem は先行詞ではありません。

意味的に前文の内容がまるっと先行詞です。

答えは「彼女は問題を抱えていた。私は彼女の行動からそのことに気付いた。」です。

といったところで今回はおしまいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!