運動方程式を F = ma と教える教師は見限るべき

難易度:★★☆☆
頻出度:★★★★

ニュートンが発見した宇宙の根本原理である運動方程式。

いきなりですが、運動方程式は「F = ma」ではありません

「いや、F = ma でしょ!」と思った方は、運動方程式の意味を再確認していただきたいと思います。

半分冗談ですが、「F = ma」と教える教科書や参考書は破り捨て、「F = ma」と教える教師の授業中は内職しましょう。

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運動方程式の意味

下図に運動方程式の要点をズバリまとめてみました。

これを見ながら「F = ma」ではない理由を述べていきます。

(本来はベクトル式ですが、ベクトルは省略しています。)

運動方程式の説明図

物体に力が作用すると、力の向きに加速度が生じます

つまり力は加速度を生み出す原因であり、力を代入することで加速度を求める式が運動方程式です。

ここが大事です。
運動方程式は加速度を求める式」です!

加速度が分かれば、時刻 t で積分することにより物体の速度が分かり、さらに時刻 t で積分することにより物体の位置が分かります

こうして物体の運動が解析できるのです。

微分積分と言っても何も難しいことはありません。
加速度・速度・位置の関係は次の記事でシンプルに解説しています。

求めたいものは左辺に

ここでちょっと考えてみてください。

例えば数学で x の方程式を解くとき、x は右辺に持ってくるでしょうか、左辺に持ってくるでしょうか。

間違いなく左辺に持ってきますよね。

方程式では求めたいものを左辺に持ってくるのが常識です。

なので、加速度を求める式である運動方程式では、加速度を左辺に持ってきます

運動方程式は F = ma ではない理由を説明した図

よって、「F = ma」ではなく「ma = F」が正しいのです。

大したことないように思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

「F = ma」と覚えている人は、運動方程式に力を代入して加速度を求め、さらに速度と位置を求めることで物体の運動を解析する、という力学の最も重要な流れを真の意味で理解できていないのです。

ということで、運動方程式は「ma = F」と覚えておきましょう!

運動方程式の意味と活用手順のまとめ

ここまでの説明に加え、運動方程式を活用する手順を単語カードにまとめておきます。

運動方程式の意味と活用の手順のまとめ(1)

運動方程式の意味と活用の手順のまとめ(2)

<補足>

物理では図が命。

まずは図を描いて物体に作用する力を矢印(ベクトル)で図示します。

この際、正方向をあらかじめ決めておきましょう。

次に運動方程式の右辺に、力を向きを含めて代入します。

運動方程式はベクトル式で、力の向きと加速度の向きは必ず一致します。

物体の運動の向き(速度の向き)と加速度の向きは無関係なので注意しましょう。

最後に前述のとおり、加速度を時刻 t で積分して速度、さらに時刻 t で積分して位置を求め、物体の運動を経時的に調べます。

以上が運動方程式の基本的な解き方です。

実際の使い方は次回紹介

運動方程式の意味と活用する手順を説明しましたが、実際ははじめに物体に作用する力を正確に図示できるかどうかで、立式の成功・失敗が決まります。

次の記事で力を図示するために心掛けるべきポイントを説明して、例題を解説していますので、是非併せてお読みください。


ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回も是非よろしくお願いします!