熱力学の第一法則は「気体の気持ち」になって立式しよう!

難易度:★★☆☆
頻出度:★★★☆

今回は物理の熱力学分野におけるはじめの一歩、「熱力学の第一法則」について、簡単な問題を解きながらその正しい使い方を解説します。

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問題に挑戦!

はじめに次の例題をご覧ください。

問題

ある気体が 400 J の熱量を放出し、内部エネルギーが 100 J 減少した。
この過程で気体が外部にした仕事と外部からされた仕事を求めよ。

熱力学の第一法則は気体から見る!

「熱力学の第一法則」は非常に有名な法則ですが、教科書や教える人ごとに記述の仕方が異なり、受験生の混乱の原因となっています。

当ブログでは次のように「気体から見たエネルギー保存則」としてこの法則をとらえます。

この見方が腑に落ちた方は、是非この形で覚えて使いこなせるように練習してみてください。

熱力学の第一法則のイメージ概要

熱力学の第一法則のイメージ詳細

 

繰り返して強調しますが、「熱力学の第一法則」は「気体から見たエネルギー保存則」です。

Qin は気体がもらった熱量ΔU は気体がためた内部エネルギー(変化)Wout は気体が(外部に)した仕事です。

このようにすべて気体を主語にし、気体の気持ちになって考えましょう。

イメージとしては、Qin だけ熱をもらい、そのうち ΔU 分のエネルギーをためて、残りの Wout 分の仕事を外部にした、といった感じでしょうか。

特に仕事については、外部から気体に与えた仕事(気体が外部からされた仕事) Win は Wout と正負反対の関係にあるので注意しましょう。

問題文に「気体に与えた仕事」や「気体がされた仕事」と書いてあっても、熱力学の第一法則の立式はいつも気体目線で先ほどの単語カードに記載のとおりに行います。

解答はこちら

それではこの考え方で例題を解いてみましょう。

問題文を見て「これは熱力学の第一法則の問題だな」と思った瞬間に、暗記している式を書き下すところから解答をはじめます。

熱力学の第一法則を使う例題の解答

本問では気体が熱量を放出しているので、気体がもらった熱量を表す Qin は負になります。

ためるはずの内部エネルギー ΔU も減少しているので同じく負です。

計算結果として出てくるのは Wout です。

気体が外部からされた仕事 Win は正負が反転することに注意しましょう。

いかがだったでしょうか。

正負で混乱しがちな法則ですが、気体の気持ちになることを忘れずに!

なお次の記事で、さらに踏み込んで熱力学の第一法則の実用的な使い方を解説しています。

難しい問題を解くための知識をまとめていますので、是非併せてご確認ください。

今回はここまでです。

最後までお読みいただきありがとうございました!