入試に出る半反応式のすべてを整理!

難易度:★★☆☆
頻出度:★★★★

前回は酸化還元の定義をまとめました。

盲点になり得る事項ですので、不安な方は是非ご一読いただければと思います。

さて、今回は酸化・還元分野の続きとして、「半反応式」を扱います。

基本的な内容から、見落としがちな例外まで取り上げますので、本内容をすべて理解・暗記していただければ、半反応式で怖いものはなしと断言できます!

まずは半反応式とは何か、またそれをつくる手順について学んでいきましょう。

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半反応式とは?

酸化還元反応は酸化剤と還元剤が電子の授受を行う化学反応です。

その中で、酸化剤の電子の受け取り、還元剤の電子の放出、これらそれぞれを別個に示すのが半反応式です。

酸化剤の半反応式と還元剤の半反応式を合わせる(電子数をそろえて両辺足す)とイオン反応式に、さらに系に存在する残りのイオンを追加することで酸化還元全体の化学反応式になります。

半反応式は文字通り、酸化還元の半分の反応式なのです。

半反応式をつくる手順に慣れよう!

半反応式のつくり方には手順があり、次の単語カードにまとめたとおりです。

半反応式をつくる手順について

半反応式はステップを踏んでつくろう

まずはステップ0として、(主要な)酸化剤、還元剤について、「何が何に変化するか」を覚えておく必要があります。

これを暗記していないと次のステップに進めないので、頑張って覚える他ありません。

後ほど一覧にまとめますのでご心配なく。

その後のステップ1~3は教科書や参考書にも載っている有名なステップですね。

酸素原子の数を水で、水素原子の数を水素イオンで合わせ(足りない辺に加え)、最後に両辺の電荷がつり合うように、電子を加えます。

普通ならここで終わりですが、塩基性条件の場合の追加ステップについても触れておきます。

ステップ2で水素の数を水素イオンで合わせますが、塩基性条件の場合は反応系中の水素イオンが少ないので、水素イオンの数だけ水酸化物イオンを両辺に足して水素イオンを消す水にする)必要があります。

なおこの操作をすると、両辺に水が存在し、何個か打ち消す場合があるので注意しましょう。

この追加ステップが必要な場合の例題はすぐ下で解説します。

以上が半反応式をつくる手順になります。
この手順は「習うより慣れろ」、たくさん問題を解くことで習熟していきましょう。

問題に挑戦!

それでは実際の問題を解いてみましょう。

半反応式をつくる例題です

<解答>

早速、1番の解答を上で説明した手順に沿って示しますが、塩基性条件下なので最後に追加ステップが必要なことに注意しましょう。

くどいようですがステップ0は暗記事項です。

半反応式をつくる例題の解説です

このように、半反応式が完成しました!

慣れればすぐできる工程ではありますが、テスト中など気が動転しているときに焦ってやると間違えやすいです。

なので、きちんとステップを踏んで慎重にこなしましょう

また、できた半反応式の両辺で原子の数と電荷が合っているか、最後に必ず確認しましょう

2~4番の答えは次に紹介するリストに含まれていますので、答え合わせをしてみてください。

テストに出る酸化剤、還元剤の半反応式のすべて!

予告通り、ここでテストに出る半反応式の一覧を示します。

下のようにまとめてみました。

少し難しい(マイナーな)酸化剤、還元剤も網羅していますので、このリストさえ押さえれば十分だと思います。

なお各項目の先頭の★の数は重要度の目安です(頻出度や難易度を(個人的目線から)総合的に判断しました)。

何度も言って恐縮ですが、重要なことは、ステップ0の何が何に変化するかのみを暗記すれば良いということです。

そこさえ覚えておけば、ステップ1~3、および追加ステップに沿って、その場で半反応式を導出できます。

半反応式一覧(酸化剤)

半反応式一覧(還元剤)

また注意点ですが、酸化剤は還元されるので電子を得る、つまり電子は左辺にきますし、還元剤はその逆です(冒頭で紹介した前回の投稿で酸化・還元の定義を復習しておきましょう!)

よって酸化剤の半反応式をつくったのに右辺に電子がきたりしたら、どこかのステップでミスをしているということなので、見直しましょう。

過酸化水素と二酸化硫黄は酸化剤、還元剤のどちらにもなり得るので注意!

最後に注意事項に触れさせてください。

上のリスト中で過酸化水素二酸化硫黄を付けました。

これらは酸化剤にも還元剤にもなり得るので、注意が必要です。

普通は過酸化水素は酸化剤、二酸化硫黄は還元剤として働きます。

それぞれ次のように「何から何に変化するか」をカードにまとめて、今回は終了としておきます。

過酸化水素と二酸化硫黄は酸化剤と還元剤の両方になります

過酸化水素と二酸化硫黄の半反応式を整理しておきましょう

最後まで読んでいただきありがとうございました!

次回は半反応式を組み合わせ酸化・還元全体の化学反応式をつくり、計算問題にチャレンジします!

次回もどうぞよろしくお願いします!