熱化学方程式は「右-左」で一瞬で解いてしまおう!

難易度:★★☆☆
頻出度:★★★★

今回は化学計算の中から、熱化学方程式を解くのに用いる便利な公式を取り上げます。

一般に熱化学方程式の計算問題では、「ヘスの法則」に基づき次の2つの方法のどちらかで目当ての反応熱を求めるのが普通です。

①複数の熱化学方程式を連立する(両辺を足し引きする)。
②エネルギー図を利用する。

どちらも重要な解法ですが、①では熱化学方程式を複数書き下すのに、②ではエネルギー図を描くのに時間がかかってしまい、少々非効率です。

そこで今回は「右ー左」の公式を用いて、一瞬で問題を解く方法を説明します。

(この公式もやっぱりヘスの法則に基づいています。)

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生成熱を用いた「右-左」の公式が楽で早い!

早速「右-左」の公式のまとめを単語カードに示します。

熱化学方程式が簡単に解ける「右ー左」の公式のまとめ(1)

熱化学方程式が簡単に解ける「右ー左」の公式のまとめ(2)

このように熱化学方程式の反応熱 Q (右辺の生成熱の総和)引くことの(左辺の生成熱の総和)となります。

略して「右-左」の公式です。

ここで Q’ は A ~ D の生成熱を指します。

それぞれの生成熱に係数をかけることを忘れないようにしましょう。

熱化学方程式を反応熱 Q について解くイメージ(「右辺の生成熱の総和」を左辺に移項するイメージ)をもってしまうと「左-右」になり間違えてしまいます。
いつでも必ず「右-左」です!

問題に挑戦!

それでは早速この公式を用いて次の例題を解いてみましょう。

熱化学方程式は「右ー左」の公式で簡単に解こう!の例題

聞かれているのはアセチレン(気体)の燃焼熱ですので、まずはアセチレン(気体)の燃焼の熱化学方程式を書き下します。

あとは与えられた生成熱の情報を「右ー左」の公式にあてはめるだけです。

<解答>

熱化学方程式は「右ー左」の公式で簡単に解こう!の例題の解答

唯一の注意点は「単体の生成熱は 0」というところでしょうか。

生成熱は「着目物質 1 mol が構成元素の単体から生成するときの熱量」と定義されていますので、単体の生成熱はそもそもゼロ、ということです。

いかがだったでしょうか。

熱化学方程式を一本書き(係数を間違えないように注意しましょう!)、「右-左」の公式に既知の生成熱を放り込むだけで、非常に簡単に問題が解けてしまいました。

(逆に、反応熱が与えられて生成熱を求める問題もあります。この後の復習問題で確認してください。)

是非この公式をマスターし、テストでの時間短縮などに役立ててください。

復習問題に挑戦!

最後に復習問題とその解答を用意しましたので、是非チャレンジしてみてください。

(二酸化炭素(気体)と水(液体)の生成熱はしょっちゅう出てくるので、知らぬ間に暗記しているということもありますね。)

熱化学方程式は「右ー左」の公式で簡単に解こう!の復習問題

<解答>

求めるエタン(気体)の生成熱を Q’ [kJ/mol] とおいて、3 のエタン(気体)の燃焼の熱化学方程式に「右-左」の公式を適用します。

熱化学方程式は「右ー左」の公式で簡単に解こう!の復習問題の解答

前問でも書きましたが、熱化学方程式を書き下すときに、係数を間違えないように注意しましょう!

今回は以上です。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!