屈折の法則と相対屈折率はこの覚え方がベスト!

難易度:★★☆☆
頻出度:★★☆☆

今回は屈折の法則をとことん解説したいと思います。

この法則はしばしば理解・暗記しにくい形で公式化され、受験生を混乱に陥れています。

いつも通りベストなまとめ方をお届けしますので、是非最後まで読んでいただければと思います。

また、関連する重要な用語である相対屈折率についても、絶対忘れない覚え方をご紹介します。

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【はじめに①】(絶対)屈折率

屈折の法則の説明に入る前に、2つの前提をお伝えします。

屈折の法則および相対屈折率について説明する際、前提となるのが(絶対)屈折率です。

こちらについては次の記事でポイントを詳しく解説しています。

定義や注意点等がしっかり理解できているかの確認も兼ねて併せて読んでいただくと、本記事の理解度も深まると思います。

<メモ>
単に屈折率と言うときはこの絶対屈折率を指します。
このブログでも屈折率と出てきたら、絶対屈折率のことだと思ってください。
相対屈折率ときちんと区別しましょう!

【はじめに②】反射の法則

また、本記事では図の見やすさや分かりやすさの観点から、光の屈折についてのみ解説しています。

しかし通常、光が媒質同士の境界面に入射すると、屈折と併せて反射も起こります。

反射については次の記事で解説していますので、こちらも是非ご参照ください。

それでは屈折の解説、スタートです。
反射も起こっていますが、省略していることをお忘れなきように。

そもそも屈折とは?

波が媒質同士の境界面で、進行方向を変える現象を屈折と言います。

ここからは特にイメージが湧きやすい、光の屈折を例にとって解説していきます。

レーザーポインターなどで光を照射すれば、その経路が実際に目に見えるので分かりやすいですよね。

屈折の法則の使い方

屈折の法則は、屈折する光の進み方を理解できる便利な法則です。

その使い方について次の図を用いて解説していきます。

今、屈折率 n1 の媒質から屈折率 n2 の媒質へと光が進む場合を考えます。

屈折の法則と相対屈折率のポイントが分かる図

はじめに法線を描く!

屈折の法則を使うときに、はじめに必ず行うべきことがあります。

光の経路と媒質同士の境界面の接点を通り、境界面と垂直な線、つまり法線を描くことです。

入射光が法線となす角入射角、屈折光が法線となす角屈折角といい、これらが屈折の法則の肝になります。

どこの角度を測るのか混乱しないように、まずは必ず法線を描きましょう!

違う角度、例えば境界面と光の経路との角度を問題で与えてくる場合もあります。
いじわるな出題者に惑わされないように、必ず法線を描きましょう。

屈折の法則は分数で覚えてはダメ!

図中で青枠で囲った、屈折率と入射角および屈折角との関係式がズバリ屈折の法則です。

屈折の法則はこの形で覚えておくのが絶対オススメです。

つまり θ を入射角または屈折角とすれば、各媒質について次の式が成り立ちます。

POINT

<(絶対)屈折率>×<sinθ> = const(一定)

複数の媒質間を光が進むときは、この式を伸ばしていけばOKです。

屈折の法則はしばしば分数で表現されます(図中の青矢印の先を参照)。

しかしこの形だとイコールを挟んで分母と分子が入れ替わり(添え字に注目してください)、立式時に非常に間違えやすいです。

よって分数は使わず、上述の「n × sinθ = (一定)」で覚えておきましょう!

<メモ>
図中にも書きましたが、「n × sinθ = (一定)」で覚えておくと、角度と屈折率の大小がすぐ分かります。
積が一定なので、n が大きければ sinθ が小さい、n が小さければ sinθ が大きい、という具合です。
sinθ は 0°≦θ<90°では増加関数なので、その大小は θ の大小と一致します。

相対屈折率の覚え方

次に相対屈折率の定義をご紹介します。

「相対」という言葉から分かる通り、真空中と比較する(絶対)屈折率とは異なり、媒質同士の屈折率を比較します。

相対屈折率はしばしば「媒質1に対する媒質2の屈折率」のように表記されます。

「相対」という言葉が無くても、「この表現を見たら相対屈折率のことだ!」と気付けるようにしておくべきです。

どっちが分母?

前述通り、相対屈折率は媒質同士の屈折率の比ですが、どっちが分母でどっちが分子が混乱しがちです。

でも大丈夫!
とっておきの覚え方があります。

媒質1に対する媒質2の屈折率」という表記を見たら、「に対する」は「から見た」と変換しましょう。

つまり、「媒質1から見た媒質2の屈折率」と読みかえるのです。

そうすれば、媒質1が基準で、その屈折率が分母にくると分かります。

<メモ>
この変換は「相対」という言葉が付く他の物理用語にも共通で使える便利なものです。
例えば、「物体Aに対する物体Bの相対速度」は「物体Aから見た物体Bの相対速度」なので、「(Bの速度)-(Aの速度)」とすぐ分かります。

ざっとここまでが屈折の法則と相対屈折率の説明です。
完璧に理解しておけば、どんな問題にも対応できますよ!

まとめ

それでは恒例の単語カードのまとめをどうぞ。

適宜ご活用いただければ幸いです。

屈折の法則と相対屈折率のポイントのまとめ(1)

屈折の法則と相対屈折率のポイントのまとめ(2)

【補足】光波以外では…

ここで少し補足です。

前述の通り、屈折の法則は光波だけでなく一般的な波の場合でも成り立ちます。

また、相対屈折率(「媒質1に対する媒質2の屈折率」という表記)も一般的な波に対しても使われる用語です。

しかし、(絶対)屈折率は光波の場合に定義されるものです。

よって一般的な波の場合は、相対屈折率は波の速さや波長の比で計算します。

相対屈折率は絶対屈折率の比と覚えておくべきですが、光波でない場合には、その場で絶対屈折率の比から波の速さや波長の比に式変形できるようにしておきましょう

(次回の記事の例題演習で確認してみてください。)

演習は次回!

いつもならここで問題演習ですが、今回は一旦お休みし、次回にとっておきます。

次回は今回の内容を前提に、臨界角について解説し、例題と解答をご紹介します。

といったところで今回は以上です。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!