関係代名詞で that しか使えない3パターンと that が使えない2パターン

難易度:★★★★
頻出度:★★☆☆

that は先行詞が「人」のときも「人以外」のときも、主格と目的格で使うことができる便利な関係代名詞です。

しかし that しか使えないときがあります。

また、逆に that 使えないときもあります。

関係詞分野で取りこぼしのないように、この「that しか使えない3パターン」と「that が使えない2パターン」を押さえておきましょう!

また、that が好まれるケースについても詳しく解説します。

かなり重厚な内容ですので、下の目次から各項目にジャンプしていただくのも便利です。

最後には練習問題もありますので、腕試しにチャレンジしてみてくださいね。

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【that しか使えない】先行詞が節内で補語のとき

関係代名詞節内で補語になる名詞が先行詞となるとき、that のみが使用可能です。

次の例文で確認しましょう。

<例文>
He is not the man that he was 5 years ago.
今の彼は5年前の彼ではない。

先行詞の「the man」が関係代名詞節内で補語になっています。

詳しい文構造は次の図をご覧ください。

先行詞が節内で補語のときは関係代名詞の that を用いるという例文の構造

この例文のように、このパターンの先行詞は基本的に人の地位・職業・性格などを表します。

なお、この場合の that は省略されることも多いです。

!注意!

関係代名詞節内は名詞が欠けるので不完全文になるのでした。

不安な方は是非次の記事で復習してみてください。

【that しか使えない】先行詞が「人+人以外」のとき

主格/目的格の関係代名詞で、先行詞が「人」ならwho/whom、「人以外」なら which/which、どちらにも使えるのが that/that です。

では先行詞が「人+人以外」のときはどうするのかと言うと、基本的には that が用いられます

<例文>
I saw a boy and his dog that were playing in the park.
公園で遊んでいる少年と彼の犬を見た。

先行詞が「a boy and his dog」と「人+人以外」になっていますので、関係代名詞として that が用いられています。

※後ろの先行詞に合わせて、who/whom や which が用いられる(上の例では his dig に合わせて which)場合もありますが、かなり稀です。

【that しか使えない】先行詞が疑問詞のとき

疑問文などで疑問詞を関係代名詞節で詳しく説明(限定)する場合、つまり疑問詞が先行詞になるときは that を用います。

このパターンは少し複雑ですが、次の例文で確認してみましょう。

<例文>
Who that knows her will believe her?
彼女を知っている誰が、彼女の言うことを信じるだろうか?

単に、

Who will believe her?

誰が彼女を信じるか?

とせずに、疑問詞 who を詳しく説明する(「彼女を知っている人」に限定する)ことで、反語のようなニュアンスの英文になっています。

that が「好まれる」ケース

ここまでの「that 以外は使えない3パターン」に加えて、that が好まれるケースがいくつかあるので以下で紹介します。

しかしあくまで「好まれる」程度ですので、必ず that を使わなくてはならない、というほど強制力の強いものではありません。

先行詞に all などの語が含まれる場合

先行詞に alleveryanyno などが含まれる場合、関係代名詞としては that が好まれます。

everythinganythingnothing なども同様です。

<例文>
Is there anything that I can do for you?
あなたのために私ができることは何かありますか?

先行詞に最上級が含まれるとき

先行詞となる名詞に形容詞の最上級が付くとき、that の使用が好まれます。

また、この that はしばしば省略されます。

<例文>
She is the most beautiful woman that I have ever seen in my life.
彼女は私が人生で出会った中で最も美しい女性だ。

先行詞に the only などの語が含まれるとき

先行詞に the onlythe verythe same などが用いられると、that が好んで使われます。

これらは最上級の場合と併せて、先行詞が強く限定されている場合には that が好まれると覚えておくと良いでしょう。

<例文>
He is the only person that I can trust.
彼は私が信頼できる唯一の人だ。

先行詞に序数詞が含まれるとき

先行詞に序数詞(the first、the second、the third など)が含まれるとき、that の使用が好まれます。

この場合も先行詞が強く限定されていると考えることもできます。

<例文>
This is the first movie that I have ever seen.
これは私が初めて見た映画だ。

【that が使えない】前置詞+関係代名詞

ここからは that が使えないパターンを紹介していきます。

まずは「前置詞+関係代名詞」のパターンから。

前置詞+関係代名詞」は関係副詞とイコールです。

※先ほど紹介したこちらの記事でも解説しています。

しかし、関係代名詞の that は「前置詞+関係代名詞」で用いることができないので要注意です。

つまり、基本的に「前置詞+that」という形は文法上存在しません

<例文>
〇This is the town where I lived two years ago.
〇This is the town in which I lived two years ago.
×This is the town in that I lived two years ago.
これは私が2年前に住んでいた町です。

【例外】in that S+V~ や 指示代名詞の that はあり

接続詞の that を用いたイディオムin that S+V ~(~の点では)や、指示代名詞の that を用いたin that case(その場合には)などは「前置詞+that」の形でも問題ありません。

【that が使えない】非制限用法(継続用法)

「関係詞+カンマ(,)」の形で先行詞の内容を付加的に説明する用法、つまり非制限用法(継続用法)では that を用いることはできません

よって基本的に「, thatの形は英文ではあり得ません

<例文>
〇He lives in Washington D.C., which is the capital city of the United States of America.
×He lives in Washington D.C., that is the capital city of the United States of America.
彼はアメリカ合衆国の首都であるワシントンDCに住んでいる。

先行詞が固有名詞や世の中に一つしかないもの(the sun など)の場合、非制限用法になります。

関係代名詞の that の用法まとめ

ここまでお疲れさまでした!

ここでまとめです。

今回のテーマ、関係代名詞として that のみが使用できる3パターンと、that が使えない2パターンを単語カードに書いておきます。

関係代名詞で that しか使えない 3パターンと that が使えない 2パターンのまとめ(1)

関係代名詞で that しか使えない 3パターンと that が使えない 2パターンのまとめ(2)

問題に挑戦!

かなり長い記事になってしまいましたが、いつも通り最後に今回のテーマに関する問題に挑戦してみましょう!

問題

次の英文の誤りを指摘せよ。
The man that you were talking to used to working for me.
あなたが話しかけていた男性は以前私の部下でした。

<解答>

that から used の前の to までが関係代名詞節になり、The man を説明しています。

「前置詞+関係代名詞の that」は使用不可なので、that が間違い!

と思ってしまった方は残念ながら不正解です。

「前置詞+関係代名詞の that」がNGなのは、あくまでセットで(離さずに)用いた場合です。

なので今回のように前置詞が節内の後方に残っている場合、つまり「that ~ 前置詞」の形は使用可能です。

<例>
〇The man that you were talking to
×The man to that you were talking

ちなみに今回の関係代名詞は目的格なので、that の代わりに whom が使えます。

whom の場合は「前置詞+whom」も正しい形です。

〇The man whom you were talking to
〇The man to whom you were talking

少し話が逸れたので元に戻しますが、that の使用が誤りでないなら、どこが間違いなのでしょうか。

意地悪で申し訳ないですが、答えは関係詞と関係ないところ、「used to working」です。

以前は~だった」の意味で used to を用いるときは、「used to do」と、動詞の原形と共に用いるのでした。

以下の記事で would との違いなどについても解説していますので、惜しくも不正解だった方は是非参考にしてください。

以上、長文かつ重い内容でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

是非、当ブログの他の記事にも、ご興味のあるところから目を通していただきたいと思います。