【入試対策】タフ構文のポイントを図解&演習!

難易度:★★★☆
頻出度:★★★☆

今回取り上げるのは、大学入試の英文法の中でも特に理解度に差が出る、タフ構文です。

タフ構文という用語自体は学校の授業や教科書では出てこない場合もありますが、 名無しよりも名前も一緒の方が覚えやすいと思います。

名前は有名でなくても、超重要で頻出の構文です。

いつも通り、例文・まとめ・例題、総動員で徹底解説しますので、 この機会に完璧に押さえておきましょう!

スポンサーリンク

タフ構文とは?

そもそもタフ構文とはどういう構文なのでしょうか。

次の簡単な例文から派生させて解説したいと思います。

<例文>
It is easy to understand this book.
この本を理解するのは簡単だ。

It が to 以下を表す、不定詞を用いた形式主語の基本的な英文です。

この英文を、the book を主語にして書き換えると次のようになります。

<例文>
This book is easy to understand.
この本は簡単に理解できる。

同じ意味の英文ですが、主語を変えたので日本語訳も少し変えています。

何を隠そう、これがタフ構文です。

一見なんてことない英文に見えますが、実は妙な点があります。

文末の understand は他動詞なのに、目的語が欠けています

そして欠けている目的語は主語の this book そのものですよね。

これがまさにタフ構文の特徴です。

タフ構文のPOINT

不定詞句(の最後)【しばしば文末】で目的語の名詞が欠け、それが主語になっている。

前置詞が残る場合に注意!

続いて、もう1つ例文を見てみましょう。

先ほど同様、形式主語 It の不定詞構文からスタートします。

<例文>
It is easy to write with this pen.
このペンで書くのは簡単だ。
(このペンは書きやすい。)

この英文を this pen を主語に書き換えると次のようになります。

<例文>
This pen is easy to write with.
このペンは書きやすい。

前置詞は名詞とセットのはず。

なのに文末に with が独りぼっちで残っています。

この不自然さがタフ構文の真骨頂です。

このように、元の形式主語 It の構文で前置詞の目的語になっていた名詞を主語にしてタフ構文をつくると、文末や不定詞句(の最後)で前置詞が不自然に残ります

このパターンは差が付くので必ず押さえておきましょう!

後の例題演習でも確認します。

タフ構文に用いる形容詞

さて、タフ構文では用いる形容詞が大体決まっています。

特に大学入試では、簡単・難しいを表す easydifficulthardtough(タフ構文の名前の由来だと思います) が頻出です。

他にも、impossibleconvenientcomfortabledangerous なども見かけます。

しかし、タフ構文をとれる形容詞を無理にたくさん覚えたり、タフ構文をとれるかとれないかで形容詞を分類したりするのはあまりオススメしません。

大事なのは、タフ構文に出会ったときに「主語の元居た場所で名詞が欠けている」というポイントを思い出せるかどうかです。

逆に言えば、不自然に文末や不定詞句(の最後)で名詞が欠けた英文を見たときに、「これはタフ構文だ!」と気付くことができるかどうかです。

そして次のことも強調しておきます。

書き換えが頻出!

上記説明では分かりやすさのため、形式主語 It の不定詞構文からタフ構文を導きました。

実際、大学入試でもタフ構文と形式主語 It の不定詞構文の書き換えは頻出です。

なので上記解説のように、タフ構文を形式主語 It の不定詞構文の派生形として押さえておくと、即得点源になり効率的だと思います。

タフ構文のまとめ

ここでポイントをいつものように単語カードにまとめておきます。

タフ構文の構造を図解してみました。

タフ構文のポイントのまとめ(1)

タフ構文のポイントのまとめ(2)

「意外と簡単かも」と思われた方、その通りです。

タフ構文といってもそんなに難しく考える必要はありません。

このまとめをしっかり押さえて例文と例題で確認しておけば、それほど恐れる必要はないと思います。

問題に挑戦!

それでは予告通り、タフ構文の例題に挑戦してみましょう。

けっこう難易度が高くややこしい問題なので、出来た方は自信を持ってください!

問題

次の英文の中で文法的に正しいものはどれか。
(1)This chair is comfortable to sit.
(2)It is easy that you write with this pen.
(3)This bicycle is easy for you to ride.
(4)He is hard to please.

<解説>

順に見ていきましょう。

(1) This chair is comfortable to sit. → 誤り

一見正しそうな英文ですが、「このイスに座る」は「sit on this chair」なので、文末に on が必要です。

ということで正しい英文は「This chair is comfortable to sit on.」となります。

訳は「このイスは座り心地が良い。」です。

(2) It is easy that you write with this pen. → 誤り

英語が得意な方は、「なんとなく変な英文だなと思われたかもしれません。

その感覚は正しく、また問題を解く上でとても重要です!

ここまで見てきたとおり、タフ構文と書き換えられる形式主語 It の構文では不定詞を用います。

that 節は使用不可です。

正しい英文は「It is easy (for you) to write with this pen.」またはタフ構文で「This pen is easy (for you) to write with.」です。

※一般に「このペンは書きやすい。」というだけなら、for you はわざわざつけなくても良いでしょう。

(3) This bicycle is easy for you to ride. → 正しい

基本的なタフ構文の英文です。

文末で ride の目的語が欠けていて、それは主語の This bicycle そのものです。

訳は「この自転車は君には乗りやすい。」です。

意味上の主語の for you が付いているので「君には」を入れるのが無難でしょう。

(4) He is hard to please. → 正しい

タフ構文の例文としてよく見かける有名な文です。

訳は「彼を喜ばせるのは難しい。」で、意訳すれば「彼は気難しい人だ。」くらいでしょうか。

「~を喜ばせる」の他動詞 please の目的語が文末で書けていて、それは主語の He そのものです。

この問題について、少し補足があります。

【補足】人を主語にとれない形容詞

以前、次の記事で hard などは人を主語にとれない形容詞だと解説しました。

なら「He is hard to please.」はNGでは?、という疑問をお持ちになったかもしれません。

この疑問について補足解説したいと思います。

hard を例にとった次の例文の書き換えセット、2組をご覧ください。

<例文セット①>
〇It is hard for him to solve this problem.
×He is hard to solve this problem.
彼がこの問題を解くのは難しい。

<例文セット②>
〇It is hard to please him.
〇He is hard to please.
彼を喜ばせるのは難しい。

セット①の書き換えは誤りで、セット②の書き換えは正しいです。

違いは何か。

それぞれの組で、上の英文の何が下の英文の主語になっているかを考えてみます。

セット①では、上の形式主語 It の不定詞構文の、不定詞の意味上の主語が、下の英文の主語になっています

下の英文は文法的に間違いで、この意味において、hard は人を主語にとれない形容詞と言われます。

一方セット②では、上の形式主語 It の不定詞構文の、不定詞の目的語が、下の英文の主語になっています

下の英文はまさにタフ構文で、これは文法的に正しい英文です。

まとめると次のとおりです。

<まとめ>
hard などの「人を主語にとれない形容詞」については、元の形式主語 It の不定詞構文の、
・不定詞の意味上の主語の「人」を新たに主語とする書き換えは不可。
・不定詞の目的語の「人」を新たに主語とする書き換えは可(タフ構文)。

ややこしい説明になってしまいましたが、要は hard などについても、タフ構文なら人が主語になってもOKということです。
元々は目的語の役割をしていたものが主語になるからです。

POINT

タフ構文はいわば目的語が主語の構文

ちなみにセット①の上の英文をタフ構文に書き換えるとどうなるか、考えてみてください。

不定詞の目的語が主語になり、次のようになります。

<例文>
〇This problem is hard for him to solve.
この問題は彼が解くには難しい。

もうタフ構文への書き換えは大丈夫ですよね!

といったところで今回は以上です。

最後は少し回りくどい説明になってしまったかもしれません。

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました!